当法人では、自然災害発生時に子どもたちの命を守り、安全に事業を継続できる体制の整備を進めています。
令和7年11月、全事業所を対象に 「地震発生を想定したシナリオ研修」 を実施しました。



目次
研修で使用したシナリオ(実際の訓練設定)
以下の状況を想定し、事業所ごとにグループワークを行いました。
日付・状況
令和7年11月6日(平日)午前10時30分、活動中に震度6弱の地震が発生。
子どもの反応
突然の強い揺れで驚き、泣き出したり動き出したりする子どもがいる。
事業所の被害状況
- 棚から物が落下
- 窓ガラスが一部破損
- その直後に停電発生
- 固定電話・ネットが不通
人員状況
職員7名(うち1名は外出中)
児童6名が在籍
周辺状況
- 余震が継続
- 近隣道路が一部通行止め
- 保護者からの連絡はまだ入らない
問いかけ
「この状況で、あなたの事業所としてどのように動きますか?」
このシナリオをもとに、時間経過別・役割別に動きを検討しました。
検討した主な観点(5つのテーマ)
- 安全確保:発生直後の子どもの保護、落下物・ガラス破片への対応
- 情報・連絡:停電・通信障害下での保護者への安否連絡方法
- 避難・滞在:事業所が危険な場合の避難経路・避難場所
- 職員間の役割分担:誘導・確認・連絡・記録などの担当をどう決めるか
- 翌日以降の事業継続:再開判断、家庭支援の継続方法
ワークの進め方
- 役割決定(進行・記録・発表)
- 時間経過ごとに検討
「初動(10分)」→「30分以内」→「1時間以内」→「半日〜翌日」 - 発表・共有
初動で大切にすること/BCP反映が必要な改善点を中心に発表 - 講評
「訓練を重ね、実際の場面でも迷わず動けること」が最終目的
研修の成果と今後の取り組み
今回の研修により、
- 実際の災害時を想定した判断力
- 事業所ごとの改善点の発見
- 備蓄・設備の見直し
- 連絡体制や役割分担の再整理
といった重要な成果が得られました。 研修内容は各事業所のBCP(自然災害版)に反映し、より安全性の高い体制づくりを進めてまいります。